発信型言語習得をめざす医学部・難関大受験塾、OSD岡山進学でざいん。今回は塾の名称の一部になっているdesignについて、ちょっとだけお話しさせてください。
みなさんは語学学習の際に、辞書を頻繁に引くほうですか? 最近はタブレットを持っている生徒さんが増えているので、紙の辞書はもちろん、電子辞書さえも持っていない人が増えました。紙であれ電子であれ辞書を実際に引いている人でも、各語に掲載されている情報の一番初めから丁寧に確認している人は少ないのではないでしょうか。
一般的には重要な情報から掲載されるものです。ですから、「綴り」「発音記号」の次にたいてい掲載されている「語源」が重要な情報だということが頷けるはず。designはラテン語のdesignare(デジグナーレ)から。「de-下に sign印をつける」ことから「下地を描く」「計画を記号にあらわす」「設計する」という意味になります。
「きざし、しるし、あらわれ」を表すsign、「~をしるし〈言動や合図〉で示す」のsignify、「意味のある、意義深い、重要な」のsignificantなど、関連した語はどれも重要な語ばかりです。ちなみに、signが動詞として用いられると「署名する」の意となりますね(その名詞形はsignatureです。著名人やスポーツ選手のサインはautographといいます)。resignは、職に就くときの署名を取り消す〔元に戻す〕ことから「辞職する」、assignはあるものにしるしをつけることから「~を割り当てる、任命する」…
このへんで止めておきましょうね。signを軸に単語のネットワークをどんどん広げていけます。発音・アクセントにも注意しましょう。
✔ signの s の発音
/s/ sign, signify, significant, signature, assign
/z/ design, resign
✔ signの g の発音
/g/ signify, significant, signature
(silent) sign, design, assign, resign →このgは黙字(silent)といいます。その名の通り発音されません。
著名なグラフィックデザイナーである原 研哉さんの評論『白』が、2009年東京大学の国語第1問で出題されました。実は、とある予備校の東大受験生のための冠模試において、ほぼ同じ部分が抜き出され出題されていました。試験開始の合図の直後に受験会場がどよめいたというのは受験業界では有名なお話。「先生、設問もほぼ同じだったんだ!」と興奮しながら教えてくれた先輩たちのことを思い出します。この『白』を執筆した原先生の言葉を一つ紹介させていただきます。
「思考の総量だけが、デザインの質を決める」
ここでいうデザインとは、ある問題を解決するために思考・概念の組み立てを行うこと、それをさまざまな媒体に応じて表現することと解釈できます。中高生のみなさんは多感な10代を日々懸命に考えながら生きていると思いますが、思考するだけでは前に進めませんね。自分の人生をデザインすることで、一歩前に進まねばなりません。 原先生の言葉に従って、うんと考えて、クオリティの高いデザインをしましょう。そして、そのデザインをもとに、うんと勉強しましょう。私たちOSDは、みなさんの目標達成に向けて必要なモノ・コト・ココロを一緒にデザインしていくことをお約束します。
原先生は岡山県岡山市出身。いつかOSDのロゴや教室のデザインをしてもらえたら、と夢見ています。